以前、大雪後の悪路を歩き、滑って転倒したことを思い出した。
当時も筋ジスの影響から、普段でさえ立ち上がることに苦労していたのに、雪の上では滑って尚更起き上がることに苦戦した。

今は当時より病気が進行している。
もし転倒したら自力では立ち上がれない。
先日雪が降った時、会社の命令で定時前に帰宅できたが、その翌日はキツかった。

本音を言えば休みたい。

しかし、よりによって大事な来客の予定がある。

降雪の予報が出ていたため、事前に日程変更を打診していたが、「大雪だったとしても這ってでも御社に行くからご安心ください」とのこと。

内心、やめてくれよ~と思いながらも、重要な案件があるためこちらとしても会いたい。

不安と恐怖の中、妻の制止を振り払って会社に向かった。

初めてスタッドレスタイヤで雪道を走行。
無事に会社の駐車場に到着したが、問題はここからだ。

駐車場から会社まで約50m歩かなければならない。

手すりやフェンスにつかまり、転ばないように祈りながら一歩一歩ゆっくり歩く。

その途中。
5メールくらいか。
つかまるものが何もないところに出くわした時、

「ああ・・もはやこれまでか・・・」

普段は手すりやフェンスにつかまることなく歩いているので、こんなエリアがあることにはまったく気が付かなかった。

極寒の中、転倒して動けなくなるリスクをおかしてでもこのまま進むか、それとも引き返すか、迷って立往生していたところ、後方から、

「おはようございまーす!」

天使?地獄に仏?

すぐに誰かわかった。

数少ない、私が筋ジストロフィーであることを知っている部下に支えられながら、転ぶことなく社屋に入ることができた。

自席に着き、一息ついているところに携帯電話が勢いよく鳴った。

*「どーも、お世話になってますー!雪すごいですね!今日の訪問のことなんですが、やっぱり後日に変更させてもらえますか?」

私「こちらこそお世話になってます。そうですね。雪道は危険ですからね。後日にしましょう(^^)」

・・・いろいろ言いたいことはあるが、人生こんなもんだろう。

このあと、無理して出社したことに上長や同僚から注意を受ける。

年に数回あるかないかの雪道を、無理して会社に行くことによって転倒してしまい骨折なんかすれば一生後悔することになる。

リスクテイクもほどほどに・・・