秋、30代中盤。
心電図、筋電図の検査のあと超音波検査も受けた。

待機中の待合室でいい年したおっさんが周りを気にせずしばらく泣いていた。
携帯電話に会社から何度も着信があったが、応対する気力がなかったことを記憶している。


どれほど待っただろうか。再び診察室へ通され、担当の医師と面談。
これまでの診察内容、検査データや私の体型を症例と勘案すると、進行性の筋ジストロフィーの疑いが強いことを告げられた。
医師としてこの段階では確定診断を下すことはできないが、ほぼ間違いないとのことだった。
「ああ、あの難病か・・・」
不思議と冷静に受け止めることができたと同時に、靄っとしていた濃霧が晴れる感じを覚えた。

この病気は多くの型に分類されており、私の場合は直ちに生命にかかわる状態ではなく、ベッカー型か顔面肩甲上腕型のどちらかの可能性が高いということだった。
有効な特効薬もない。完治することができない。
そして遺伝する・・!
国が指定する難病の一つだ。
個人差はあるが、筋力が低下し、身体を支えていくことができなくなり、歩行困難・寝たきりの状態になる可能性が高いという。
ベッカー型の場合は心臓疾患に至る可能性もあり、経過を見ていかなければならない。

予後が大事で、無理な運動を避け、なるべく筋肉痛を起こさないように気を付けることを強調された。
このころ、頻度は減ったがゴルフは続けていた。
年末に予定していたコンペ含め、その後のお誘いも重度の腰痛を患ったことにしてすべて辞退、ゴルフと決別することになった。
これ以降、私は筋ジストロフィーの患者として通院することになった。