以前私は外国に子会社を設立するため、事務方として出向していたことがある。
海外生活する中で会社の奨励もあり、年中ゴルフをプレーしていた。
腕前が上達するにつれ、のめり込んでいった。
海外出向の役目も終わり本社に帰任した後も大好きなゴルフを続けていた。
30半ばくらいだろうか。

18ホール回りきる前に重い倦怠感、脱力感を感じる時が度々あり、中には途中リタイヤする日もあった。
その翌日には確実に激しい筋肉痛に襲われた。全身の激痛で身体を動かせない日もあった。
次第に飛距離も落ち、スコアも落ちた。
はじめは体力の衰え程度に考えていたが、何もしない時でも倦怠感、脱力感、両腕を挙げにくくなる等、日に日に力が失われていくような感覚が続いた。
特に左腕は疲れやすくなり、軽い筋肉痛のような症状が頻出した。

そんな状態でも続けていた。
ゴルフが好きだから。

しかし。。。。

何気ないきっかけだった。
 
有難いことに職場ではコーヒーを淹れてくれる。
いつもなら左手でコーヒーを飲みながら右手でPCを操作するのだが、その日は左腕に力が入らず、普通にコーヒーを飲むことができなかった。
言い知れぬ不安、恐怖を感じ、仕事中でも構わず症状についてネット検索した。
自分の身に何が起こっているのだろうか。
この時、脳や筋肉にまつわる疾患の可能性を漠然と意識したことを記憶している。