新年早々、我が家では招かざる客に大慌て。

ちょうど夕食が終わってお風呂に入ろうとしたとき、目線の先に何かが高速で動いた。

何かがいる!

警戒心が高まり、その何かを探していると、近くで「カサカサ・・」という音が聞こえてくる。
私の様子を見て妻や子供たちも「なになに?」と集まってくると、その何かがテレビの縁の上からスッと姿を現した。

上の子「ギャー!!虫がいる!!」

7㎝ほどの黒光りしている立派なゴキちゃん。

もう何年も見てない。本当に久しぶり。
たぶん子供たちは、実物を見るのは初めてかも知れない。

咄嗟に新聞紙を棒状に丸め、撃退しようと振りかぶった時、そのゴキちゃんは・・・

飛んだ!

そして、有ろう事か、下の子の頭の上にとまったのだ。

私もまさか飛ぶとは思わず、ビックリしてバランスを崩し、尻もちをついた。

もはや阿鼻叫喚

いつも心強い妻も、ゴキちゃんは大の苦手。


転倒したことにより、冷静に考えることができた。

「父親としての最高の見せ場!何としても仕留めてやる!」

テーブルにつかまりゆっくりと体勢を立て直すも、頭にとまったゴキを下の子が振り払ったようで見失ってしまった。

私「殺虫剤ない?ゴキジェットプロみたいなやつ」
妻「そんなのないよ!あっ!パパの足元!」

驚くべき速さ。
なんだか、飛び跳ねながら逃げ回っている感じで、元気いっぱいだ。

それに比べ、筋ジスの私は壁につかまりながらユッタリとしゃがむ。

床にお尻を引きずりながら、なんとかゴキを壁際に追い込んだ。

「パパ!今だよ!」

新聞紙をユッタリと振りかぶって・・・・

ピシャ・・・

直撃!

が、
弱い!
弱すぎる!
我ながら情けない!
筋ジスだからって力強くぶったたけないにもほどがある!

ゴキは固い殻の鎧に身を包んでいる。
中途半端な攻撃では仕留められない。

「パパ!あっちに逃げたよ!」

・・・これでは埒が明かない・・・

再び尻を引きずりながら追いかけ、そしてまた追い詰めた。

仕方がない・・・

こうなったら奥の手だ!



手で直接鷲掴み!


弱いながらも最初の一撃が効いていたようで、動きが鈍く捕獲しやすかった。

「パパーすごーい!」

黄色い歓声が心地よかった。
筋ジスの身体でも家族を守れた、そんな大きな達成感があった。

しかし、タダでは終わらなかった。
ゴキのトゲトゲした足で薬指を切ってしまい、その後数日間ヒリヒリと痛みが残った。

私にとっては名誉の負傷・・・・


それにしてもゴキはどこから侵入したのか?
オスなのかメスなのか、つがいなのかもわからない。
室内に巣を作っていて、卵を産んでいたら・・・と考えてしまうと心配でたまらない。

次に遭遇した時に備えて、
アースジェットを2本常備
ブラックキャップを各部屋に配置

子どもたちには衝撃的な出来事だっただろう・・・トラウマになってないといいなあ・・・

私「一番嫌いなものは?」



子どもたち「おばけ!!」