上司「わたま君、この稟議書、ハンコ押してるけど大丈夫なのか?」
私「会社にとって必要と信じています。経営判断をお願いします。」
上司「いや、そういうことではなくて、君の部門は猛反対していただろ。コンセンサスは得ているのか?」
私「そ、それは・・・」
私「会社にとって必要と信じています。経営判断をお願いします。」
上司「いや、そういうことではなくて、君の部門は猛反対していただろ。コンセンサスは得ているのか?」
私「そ、それは・・・」
一昨年、加工作業の効率化を図るため、ウン千万円をかけて設備を入れ替えた。ところが今年になってランニングコストが半分になるうえ、大幅な自動化・省力化が可能な新型が発売されたため、現場から再度の更新希望が出されて管理部門と購入可否の衝突をしていた。
当社では、現場と管理がこのような衝突をすることはよくあるが、今回は超高額案件なだけあって、揉めに揉めていた。
新規設備の購入には同じようにウン千万円が必要だが、製造部門はランニングコスト減による経済効果もさることながら、自動化によって5人分程度の労働力が浮くこと、それを人手不足で停滞しがちな出荷作業に回せることが大きなメリットだと主張。
また、営業部門は、業務効率が図れれば今対応できていない顧客の新規受注も可能になるだろうと主張。
これに対し、お金を管理している部門は、設備更新にこぞって反対。
その大きな理由は、「まだ2年もたってないし、償却、投下資金の回収も終わってない。仮に更新したとして、数年でさらに良い機械が出たらまた更新するのか?コンビニで買い物する感覚なのか?何考えてるんだ!」
たしかに、現有設備はまだ十分使えるし、入れ替えで手放すことによって多額の除却損も発生する。
とはいえ、受注生産主体の当社にとって、売り上げ拡大を図るには新規受注が不可欠だ。
経営陣の間でもその可能性に懸けるべきとの意見と、現有設備の償却が終わっておらず、多額の除却損を出したくないという否定的な意見が対立し、なかなか決められない状況だった。
私の上司は社長だ。
それも営業畑出身の。
売上拡大の大切さを誰よりも理解しているため、おそらく、本音としては設備更新に前向きなはずだ。
その気になれば強引に決裁して、明日にでも新規設備を発注できるだろう。
しかし、余ほどのことがない限り、この伝家の宝刀を抜かない。
中小企業とはいえ、成熟期を迎えている企業の統治方法なのか。
このような状況下、うかつに軽はずみな意見は出せない。。。
そう・・・下手すれば失脚しかねないのだ・・・
この時は、まさか自分が社内政治の渦中で苦しめられるとは露ほど思わなかった・・・
つづく
当社では、現場と管理がこのような衝突をすることはよくあるが、今回は超高額案件なだけあって、揉めに揉めていた。
新規設備の購入には同じようにウン千万円が必要だが、製造部門はランニングコスト減による経済効果もさることながら、自動化によって5人分程度の労働力が浮くこと、それを人手不足で停滞しがちな出荷作業に回せることが大きなメリットだと主張。
また、営業部門は、業務効率が図れれば今対応できていない顧客の新規受注も可能になるだろうと主張。
これに対し、お金を管理している部門は、設備更新にこぞって反対。
その大きな理由は、「まだ2年もたってないし、償却、投下資金の回収も終わってない。仮に更新したとして、数年でさらに良い機械が出たらまた更新するのか?コンビニで買い物する感覚なのか?何考えてるんだ!」
たしかに、現有設備はまだ十分使えるし、入れ替えで手放すことによって多額の除却損も発生する。
とはいえ、受注生産主体の当社にとって、売り上げ拡大を図るには新規受注が不可欠だ。
経営陣の間でもその可能性に懸けるべきとの意見と、現有設備の償却が終わっておらず、多額の除却損を出したくないという否定的な意見が対立し、なかなか決められない状況だった。
私の上司は社長だ。
それも営業畑出身の。
売上拡大の大切さを誰よりも理解しているため、おそらく、本音としては設備更新に前向きなはずだ。
その気になれば強引に決裁して、明日にでも新規設備を発注できるだろう。
しかし、余ほどのことがない限り、この伝家の宝刀を抜かない。
中小企業とはいえ、成熟期を迎えている企業の統治方法なのか。
このような状況下、うかつに軽はずみな意見は出せない。。。
そう・・・下手すれば失脚しかねないのだ・・・
この時は、まさか自分が社内政治の渦中で苦しめられるとは露ほど思わなかった・・・
つづく
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