例えば、部屋の真ん中にパイプ椅子以外何もなかったとしよう。

その椅子に座ったとき、普通の人なら簡単に立ち上がることができる。

しかし、もしも私がそこに座ってしまったら、一人で立ち上がることはできず、ずっと座ったまま移動できない状態になってしまう。

仮にその椅子に丈夫なひじ掛けが付いていても、腕の筋力がないから、手をついて身体を押し上げることもできない。
私の場合は足腰の筋力だけで立ち上がらなければならない。

昨年GWくらいまではこんな状態ではなかった。

筋ジスが確実に進行していることがわかる・・・

もう慣れたのか、感覚がマヒしているのか、以前感じた病気の進行に対する恐怖も薄れている。

座った状態から一人で立ち上がる・・・こんな単純なことができない・・・

単純だが、これができないと大変な不自由を実感することになる。

公園のベンチ、病院の待合席、電車の座席、応接室のソファー、球場等の応援席、飲食店の待合席、等・・

疲れていても気軽に座れない・・・
だから、足腰に負担がかかっても立っていなければならない・・一人の時は・・・

外出したくても、躊躇ってしまう。

でも、まだ救いはある。
椅子の前にテーブルや手すりがあれば、位置や高さによっては何とか一人でも立ち上がれることだ。

これができるから、健常者と障がい者の中間の「中途半端な身体」でいられると考えている。

来年も「中途半端な身体」を維持できるのだろうか。